「花咲乃庄」を訪ねる⑤―回遊式庭園
「花咲乃庄」の名前は、「先人の知恵に学び、自らの花を咲かせる」ことを願う意味だとは、すでに紹介した通り。ただし、それだけではなく、回遊式庭園では梅が花を咲かせ、「天保庭園の満天星」として磐田市の天然記念物に指定されたドウダンツツジが芽吹きの準備をしていました。
座敷から庭へと下りる沓脱石には鞍馬石が利用されているのですが、その大きさにビックリ。こんなに大きな沓脱石を見たことがありません。
飛び石には伽藍石も使われています。伽藍石とは寺社建築の柱の基礎に使われる石のこと。日本庭園の飛び石に利用されている例は掛塚の旧廻船問屋津倉家でも見られますが、もしかしたら再利用の伽藍石ではなく、伽藍石を模して造られたものかも知れません。
また、主屋裏手には池も造られ、近くには水琴窟も造られていました。
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