「花咲乃庄」大箸家の上がり端の上には、「長楽無極」と書かれた扁額が掲げられています。
この字を書いたのは「天竜林業の父」金原明善翁。「みんなと俱楽部 ⚓ 掛塚」の3月例会では、金原明善翁生家訪問の次に「花咲乃庄」を訪ねましたので、偶然とは思えない巡り合わせです。
実は、金原家と大箸家とは、明善翁の孫を大箸家に嫁がすなど親密な関係にありました。そんな深い縁が、「長楽無極」の扁額には込められているようです。「長楽無極」とは「楽しみが長く続き終わることがない」の意味。ただし、「長楽無極」の字は、明善が17歳の時の書とのことです。
奥座敷にあった「愛酒不愧天」は、「明治の三筆」の1人・巌谷一六の書。「酒を愛するは天に愧はじず」の意味で、李白作「月下独酌」一節。酒造所であった大箸家に寄せて書かれた書であるのは、間違いありません。