掛塚の川島家と言えば、かつての廻船問屋であり、明治以降には舶来の丸鋸による火力による機械製材に真っ先に取り組んだ大束屋(おおぞくや)の本家に当たる家。奈良県に暮らすご当主の好意により、現在は空き家になっている川島家住宅を見せていただけることになり、昨年(2016)末、「みんなと倶楽部 ⚓ 掛塚」の仲間たちと一緒に見学させていただきました。
切妻造り平入り、緩勾配屋根の住宅の屋根や外壁は黒いトタンで覆われ、外見から建築時期を推測するのは難しいのですが、ご当主の話によれば「安政の大地震」(1855)の後の建築とのことでしたので、築後160年は経っている古民家ということになります。
軒は掛塚で多く見られる出桁造り。トタン屋根にかつては瓦が乗っていたとも思えませんので、杮葺(こけらぶき)だったのかも知れません。