「掛塚まつり」の神輿渡御の神幸行列の先導を務めるのは、天狗面を付けた「竹馬」。「バレン」と呼ばれる太い竹を振り回して激しく路面に叩き付け、行列の進路に当たる四辻を祓い浄めます。
真っ赤な衣装を纏った天狗、「竹馬」の一行は静かに歩みを進め、四辻に差し掛かると、「竹馬」の動きは突然激しく変わり、お供の衆の手を借りて、先が箒のように細く裂かれた「バレン」を振り上げて、バシッ!バシッ!バシッ!と三方の路面を叩き付けるように祓い、「バレン」を小脇に抱えると逃げるように走り去って行きます。
「竹馬」の役を務める人は物忌み、精進が課せられ、今でも祭り前には天竜川での禊を行っているとのこと。神様を載せて運ぶ神輿の行く手を邪魔する悪霊を祓い、祭典が無事に終了することを願い、「竹馬」は次の辻へと向かいます。