周智郡森町飯田にある曹洞宗のお寺・崇信寺(そうしんじ)境内の外に、「忠魂紀念碑」と刻まれた石碑が建てられています。建立は「明治35年11月3日」ですから、裏面に刻まれているのは、日清戦争での戦死者の名でしょうか?
そして、「忠魂紀念碑」の文字を書いたのは、「海軍主計總監正四位長谷川貞雄書 花押」。磐田市川袋の八雲神社神官から遠州報国隊に参加した、あの長谷川貞雄が書いた字です。
いわゆる「忠魂碑」には、明治12年(1879)に靖国神社へと改称された東京招魂社の初代宮司を務めた、磐田出身の大久保春野が書いた慰霊の碑文がたくさん残っているのですが、長谷川貞雄の揮毫した碑文は多くはありません。
崇信寺の「忠魂紀念碑」は、長谷川貞雄の名が残る数少ない「忠魂碑」と思われます。